環境についての出稿
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目次

 宇和島新聞皮天ぷら7/18号「ゴミ処理のコストは誰が(2)」
 宇和島新聞皮天ぷら7/11号「ゴミ処理のコストは誰が」
 宇和島新聞皮天ぷら7/4号「暑い夏に思うこと(上)」(地球温暖化についてです)
 95年環境小冊子「たったひとつの地球のために」


「ゴミ処理のコストは誰が

(2)宇和島新聞皮天ぷら7/18号

 はい正解です。市が予算を組んで処理しています。つまり、ゴミ減量に努めている人の払った税金も、努力をしていない人の払った税金も平等にゴミ処理費用に回っているのです。その上に、ひょっとするとゴミ処理のコストはゴミ袋代で賄われていると思う方がいるかもしれません。以前、税金の使い道を批判して納得できない使われ方をした割合の税金を納めないというアッピールをした人たちがいましたが、まさに減量の努力をしている人の側からすると「ゴミ処理は完全に有料化してそれぞれがゴミを出した分だけ費用を支払い、その分住民税を下げてもらう」ほうが自然だと言うことになります。
 そして、どこまでのコストを支払うかと言うことを考えると、ゴミ処理のコストは直接ゴミ処理に使われる8億7千8百万円だけでは済まないわけでして、例えば今年度から予算組みされた有害排出物(ダイオキシン等)の国の規制値に対応するための施設補修費は総額で30億円を越えます。石橋市長が市議会の厚生委員長時代に(全国紙で寡占状態でプラント価格に疑問有りと話題となった)業界相手に真剣に対峙することで5億円ほどのデイスカウントがあったと聞きますが、その施設の使用期限(地元住民との使用同意期間=県の広域化整備計画に基づく新清掃工場建設までの期間)があと11年ほどしかないので、単純計算で1年間3億円市民一人当たり5千円のお金が必要ということになります。これは宇和島に限られたことではなく、全国の自治体で似たような施設改修が計画されています。(広域合併のテーマの一つになったりもする)地域のごみを大型焼却炉へ集約する要請や施設をダイオキシン発生を抑制する新型炉や排煙を浄化する集塵施設へ改修する需要が生まれている状態で、それを「ダイオキシン景気」と呼ぶ人たちもいるようです。ゴミを出るにまかせてその処理に金を使うのは、蛇口を閉めないでたまる水を小さな器でかき出すようなものと感じます。その器を大きくしたり、水を入れる容器に穴をあけたり、かき出す腕の力を鍛えたりとか、そんな風に思います。本当は、蛇口をしめるのが一番早いと思うのですが。電気代や水道代などのようにゴミを出せばその処理代を負担するのが当然なのだという位置づけが必要なのでしょう。宇和島も含めて、八割の自治体が一般財源の中でゴミ処理を行っているといいますが、一番解りよいのは、ゴミ処理を一般財源から切り離して袋やステッカーの販売代金で行うことです。そうすればゴミは減ります。「聖域無き改革」ですね。


ゴミ処理のコストは誰が(1)」宇和島新聞皮天ぷら7/11号

  宇和島JCでは、94年に創立40周年の記念事業として、宇和島市域のゴミ処理有料化促進運動を行いました。ゴミ袋の半透明化と指定有料化によるゴミ減量を目指したもので、メインの取り組みは、分別の具体例を示したポスターと半透明袋を千セット市民向けに配布することと、三百世帯で半透明の袋を約6ヶ月試用してもらい減量状況などをアンケートで集めるというものでした。ゴミ袋は3種類、燃やすゴミ・燃やさないゴミ・リサイクルゴミの3分別としました。そしてその結果を受けて、市では約1年半後96年4月から燃やすゴミ・燃やさないゴミ2種の袋で「指定ゴミ袋での有料化」が始まりました。

  今まで、中味の見えない袋で何袋出しても収集されていたゴミが、中味の分別がまずかったり指定袋以外で出したゴミは収集されない、しかも袋は有料というわけですから、翌年には2割ほどの減量効果があったと言います。しかし、昨年度には導入前年の93%の量までゴミの量が戻ってきています。予想されたことですが、このゴミ減量策は、根本的な対策とはなりえず、ゴミが将来的に減っていくことを約束するものなどでないことが明らかになってしまいました。この不況下にあってさえ、この数字であります。
  つまり、こう言うことではないでしょうか?「ゴミ減量をあまり心がけていないお隣さん」と「努力して半分にゴミを減らしたお家」のゴミ処理のために直接支払う費用の差は、月に8回の収集日に2倍のゴミ袋を使ったとしても、支出の差はたかだか35円×8枚の280円なのです。ですから、ゴミを出す量を減すととても経済的にメリットがあるからゴミをどんどん減していこうと思わせるには十分でない負担であるという、せちがらい話になってしまうのです。確かに、ゴミを少なく出す人は少ない負担で済み、多く出す人はその量に応じて多くの負担を負うシステムという形はとっています。しかし、市のゴミ処理費用(もっとも、施設の減価償却や大幅な更新の為の費用やダイオキシンの問題や最終処分場の問題などを解決するコストは入っていないのですけど・・)8億7千8百万円(99年度)を全額各家庭(2万6千世帯)の負担で賄おうとすると年に3万円から4万円の出費が必要であるという計算になります。それに比べると各家庭での負担は10分の1程度と言うことになります。それでは、残りの9割は誰が出しているのでしょう?

「暑い夏に思うこと(上)」宇和島新聞皮天ぷら7/4号
 梅雨の晴れ間はとても蒸し暑い。今年もガイヤの暑い夏がやって来ました。今日から9月末までの3ヶ月間、私の駄文に週一回お付き合い頂くことを、まずお詫びしなければならないのかも。生意気にものを申すこともありましょう、諸先輩方には「この未熟者めが!」とご叱責を賜れば、お若い皆さんには「あー、こんなオヤジにはなりたくない」とご冷笑賜ればと思います。人生80年ならば、ちょうど折り返し点、そんな独りの男が思うことを徒然に書き綴って参ります。よろしくお付き合いのほどを。
 第1回の締め切りが近づき、さてこの投稿のチャンスをいかに活かして行くか?テーマは?流れは?等々、如何に自分が底の浅い人間なのかをつくづくと感じております。その分、私をご存じの方には、あの話題とあの話題は出してくるだろう等と、予想の付きやすい筆者であるのかもしれません。
 では、早速の話題です。今年の夏も暑そうですから、その原因の一つ「地球温暖化」について・・・。
 皆さん、エアコンの設定温度、「ま・さ・か」27度以下なんかに設定していないでしょうね。「電気料金が今の倍になってもそんな温度設定をしますか?」夏場の車の中は暑いからとエアコンをつけたまま車を停めていませんか?「アイドリングは、環境先進国では罰金ものの犯罪なのですよ!」冷蔵庫やエアコンを買い換える際には、フロンを適正に処理できる業者に処理を依頼していますか?まさか、ブシュー(大気中にふりまく)なんてことはしていませんよね。「代替フロンは二酸化炭素の一万倍近い地球温暖化指数を持つ温室効果ガスなのです。フロンをふりまくと百万円を超える罰金を取られる国もあるというのに。」
 その上に私たちの多くは、温暖化の影響って少々暑くなるぐらいで済むと思っていること。南極の氷がとけて海面が上がると言われていることはご存じですよね。でも、問題はそれだけでは無いんです、「JCのごみ」いえ「ごみ(環境)の武田」としては、紙面が足りません。端から文字数オーバーです。続きは、またの機会に。


95年環境小冊子「たったひとつの地球のために」
RECYCLING・REUSE・REDUCE

地球市民Jr.育成の為の”3つのRE”の提案

「もったいない」というキーワード

 1992年、ブラジルで開かれた「地球サミット」に参加していたある青年会議所メンバーが、一人のブラジル日系三世の女性からこんな話を聞いたそうです、
「もったいない」という言葉には“おそれ多い”という謙虚な心、”ありがたい”という感謝の心、そして“惜しい”という品物や時間の浪費を惜しむ心があり、自分以外に対する気配り、愛がある。この「もったいない」という精神こそが日本人の心であり、日本がここまで発展を遂げた秘訣である・・・。子供のころ、おぱあちゃんからよく聞かされた話なんだと。
 そんな話を聞いて、日本人が忘れかけている心のあり方を改めて教わった気がしました。そんなところから、私ども宇和島青年会議所でも「もったいない」をキーワードとした様々な事業が展開され、既存の事業についても「もったいない」を取り入れた事業の見直しをして参りました。

 また、アメリ力・インディアンは「地球は子孫からの預りものだ」と言い伝えているといいます。彼らは実際の生活でも、食用として必要以上の動物は捕獲せず、木の実も必要な分だけしか採りません。つまり自然と共生する考えが根本にあります。たったひとつの地球をできる限り大切に使って、子供たちに手渡していく。そういう生き方をしているといいます。そこには、謙虚な心があり、感謝の気持ちがあります。まさに「もったいない」という心で生活していると言えます。

 それにひきかえ今の日本はどうでしょうか。人口は世界全体の2%しかないのに、穀物消費量はなんと14%にのぼっています。発展途上国では、きょうも飢餓で死んで行く子供たちがたくさんいます。二百万人を越える難民がいます。そんな地球の中のある地域ニッポンの話です。
 時代は「モノの豊かさから、こころの豊かさへ」と変わってきていると言いますが、一方で、今日も各地で紛争が続き、南北問題もいっこうに解決せず、貧困の負のサイクルから抜け出せずにいる人たちがいます。また、環境破壊の問題も人類の生存に危機的な影を落としています。

 そんな中で子供から大人まで、この古くて新しい「もったいない」という言葉を伝え、その心で“今”を変えてみようというわけです。
それは、今からを生きるための一つの大切なキーワードです。


「たった一つの地球」というキーワード
かけがえのない地球。子供達のために。

 「地球はひとつの生命体であって、
  そのなかで私たちのような人間、動物が共存して生きている。
  本当に生命共同体なんだなと思いました。」
これは、日本人初の女性宇宙飛行士向井千秋さんのことばです。
向井さんだけでなく、宇宙へ行った人たちは国や人種を越えて、
 「地球は 小さな星」
 「地球は 美しい星」 
 「かけがえのない 運命共同体」
 「宇宙船地球号」‥‥
と、みな同じような表現をして、しみじみと地球を「たった一つしかない」のだと感じて帰ってきます。

では、現実の地球はどうでしょうか? 
・熱帯雨林の減少(過度な焼畑農業,薪としての過剰伐採,商業的伐採による森林の減少)
・電気製品やスプレー製品のフロンガスによるオゾン層の破壊・自動車の排気ガスやクーラーの熱等に よる温暖化
・酸性雨(硫黄酸化物,窒素酸化物が雨に取り込まれ硫酸や硝酸になる)
・土や水に返せない廃棄物
・その他 海洋汚染(油の流出,ごみの海洋投棄)有害廃棄物の越境移動(有害ごみの輸出)野性生物 の種の減少(乱獲、生息地の破壊)砂漠化(家畜の放牧、農業用水による塩類の集積、燃料用樹木の 過度な伐採)開発途上国の公害問題

 水が汚れ、空気が汚れていく。数え上げたらきりがないほど恐ろしい危機が迫っています。計数的にも漁獲量の減少、地下水位の低下、鳥類の個体数の減少、記録的な熱波、穀物備蓄の減少など、地球の限界を示す兆候はいくつもあらわれています。小さな便利さを追うあまり、自然の大きな恵み(人類が地球という生態系のなかに生かされ、育まれて来たこと)を忘れてしまった私たちは、文明や開発という名のもとに大切な地球を破壊し続けてきたのです。いわば、現在の私たち人類と地球との関係は最悪な状態なのかもしれません。しかし、経済や社会システムを極端に減速させることには無理がありましょう、持続可能な経済発展を求めながら、私たちの生活基盤である社会・経済システムに環境保全という「価値」を加えなければなりません。
 元来、たいへんうまくできていた地球の自然、すなわち、いろんな物(水・炭素・空気・窒素等)が循環して自然のバランスがとられていたところへ登場したわがままな人間が、汚水排水や排気ガス、また動植物の乱獲によってこの自然のバランスはくずし、地球をどんどん住み難くしてしまいました。このいわば、私たちの世代の豊かさや快適さのつけを子供達(次世代)にまわすことなく、逆に子供達と友に、全地球的な視野で環境問題を考えていかなければならないのであります。
 なかでも、廃棄物を資源として再活用するリサイクルに目を向け「リサイクル社会」の実現を図らなければならないのではないでしょうか。

 21世紀に生きる子供達の為にも、今以上に汚染を進めないよう、住みやすい環境に戻すため、知恵を生かし、自然に学ぶ謙虚な姿勢で解決を図って参りましょう。


「地球市民」というキーワード

 米ソ冷戦時代が終わり、イデオロギーの対立がなくなった今、それとは異なった民族や、宗教、言語などの違いによる紛争が各地で続いています。
 一方で、環境や、食糧、難民、人口、貧困などのグローバルな問題を全人類的に解決しようという大きな動きがあります。例えば、阪神・淡路大震災では、人的受け入れ4ヵ国を含め、海外44ヵ国から好意をいただきました。これは、単なる相互扶助意識という以上に、熱い人間愛と地域を越えた隣人愛が、個人をつき動かし、行動へと駆りたてた結果にほかならないのではないでしょうか。
 また、第2次世界大戦後の敗戦国日本は、復興の為に多くの国や非政府組織の援助を受けたのであります。すなわち、私たちの世代は、そんな体験を持つ日本人の一人として、行動すると供に、次の世代にその経験を語り継がなければならないと考えます。
 そして、今「経済大国」と言われる日本は、通商・貿易上の非難を浴び、国際社会から応分の負担を迫られています。当然と言えば至極当然なことで、国際協力とか国際貢献とか大上段に構え「ヒトに何かをしてあげる」とか、「モノをあげる」とか、自己中心的な「助けてやる」という態度ではなく、熱い人間愛と地域を越えた隣人愛を育み、一個の人間としてできることを、まちや国境、宗教、民族、信条を越え、さりげない「おたがいさま」の気持ちをもって、地球規模で実践することが必要なわけであります。それはたまたま物質的に豊かになったニッポンにのみ必要なことではないのであります。

 他の個人や他の地域の個性を認めつつ、自分自身の持ち場で自己を最大限に活かし、本来の目的や意義というものに忠実に生きる生き方。地球の裏側の出来事を身近な出来事として理解できる「地球市民」としての生き方。そんな生き方が今求められていると言います。

 地球は人間がいなくても存在します。しかし、世界は人間がつくっていくものです。前に述べたような全地球的な問題を解決するのは他の誰でもない私たち一人一人(人類)なのであります。好むと好まざるとにかかわらず、国境は存在し、国家のもとで私たちの生きる権利と安全が保障されているのは現実であります。しかし、それらの問題解決の為に、同じ地球に住む人間として果たすべき役割は感じられるはずであります。
幸いにも、私たち日本人は、経済的に不自由なく、世界の水準では最高に近い豊かな生活を送っています。しかし、地球の裏側では、今もたくさんの人が飢えや病気で苦しんで命を落としているのです。
ほんの少し地球を離れて、宇宙飛行士になったつもりで広い宇宙の中に浮かぶ地球を思い浮かべてみて下さい。



1995年12月                         社団法人 宇和島青年会議所
                                  まち未来特別委員会
地球市民Jr.のなくせる「もったいない」事例
                               リサイクルで地域や世界の為に


☆アルミ缶・スチール缶・古紙・ガラスびん
 【コメント】
  リサイクルするのだから、アルミ缶をどんどん使っていいとか言うことはありません。ましてや、 学校でアルミ缶の回収をやるから普段瓶ビールを飲むお父さんに缶ビール飲んでもらったりするとい う笑えない冗談を実話にしたりしてはいけません。
  リターナブル容器(ビール瓶・一升瓶・牛乳瓶等)の利用促進が第一であります。
 【コメント】
  宇和島市では、指定ごみ袋による有料化制度導入に伴い、資源ごみ回収協力謝礼金交付制度が実施 されます。
  ちなみに、現在の資源ごみ回収品目と買い上げ価格(H.7.2 現在)は、以下であります。
                  (古紙及び空き缶は1kg当たり、びんは1本当たりの単位)
   ・古紙++古新聞:3円,古雑誌:1円,ダンボール:3円,きボール:0円
        牛乳パック:4円
   ・空き缶++スチール缶:−8円(市負担),アルミ缶:60円
   ・有価びん++1升びん:2円(茶色,青色),ジュースびん:20円(1l )
          ビールびん:5円(大),4円(中),3円(小)
 これに対して、新しい市の施策によって、買い上げ価格が5円を上まわる場合又は同じ価格の場合 は、協力謝礼金は支出されませんが、買い上げ価格が5円を下まわる場合は、補償金額を5円とし、 5円より買い上げ値段を差し引いた差額を協力謝礼金として受け取ることが出来ます。

 【コメント】缶飲料のプルトップについて 
  以前、缶飲料のプルトップを収集して車椅子に交換という話が出回ったことがありますが、交換を してくれるところはありません。アルミとして金属回収業者に買い取ってもらうことは出来ますので、 その代金は利用できます。しかし、今では環境美化の要請から缶飲料の多くがステイオンタブの缶を 使う物に移っており、プルトップの回収運動は美化活動の一つとして捉えるべきでしょう。

 【コメント】再生紙について
  「再生コピー用紙の適度な白色度について」
  古くから再生が行われていて、比較的再生率の高い(50%程度)紙については、早くから再生紙 利用による経済性のアップが叫ばれて参りました。リサイクルは、市場経済の下で実現されなければ 持続可能なものとは成らないことを紙によって早くに体得していたのです。すなわち、経済性があっ てこそより安定した再資源化がはかれるわけです。例えば、コピー用紙ですが、現在、製造企業とし ては需要があるため、バージンパルプをたくさん使ったコスト的にも高い白色度80以上の再生紙を 生産しています。その為、回収される古紙が利用されないまま滞っているというお話を聞かれたこと があると思います。再生紙の需要を伸ばすことによって安価な再生紙の供給が可能となると言われて 久しいわけですが、ここで今一歩進めるためには、新聞紙を原料とするを白色度70の再生紙を意識 的に選択し需要を伸ばすことが必要です。適度な白さのコピー用紙を選択しましょう。


☆古着
【コメント】
  着られなくなった服、タンスの奥で眠っていませんか?ある地域では、着る服もなく凍えて死んで いく子供達もいます。日本では当たり前の「服を着る」という豊かさが、当たり前で無い国がありま す。日本青年会議所の協力する「全国ミニバスケットボール大会」では、毎年「服リサイクル作戦」 と題して、善意の衣料の収集を呼びかけています。昨年度は、23万着の衣料が集まり世界各国へ寄 蔵いたしました。
 

☆ベルマーク
【コメント】
  いろんな商品についているベルマークは、学校単位で集めて送ると、児童・生徒のための教育用具 がもらえます。
 【収集のポイント】
  ベルマークの線に沿って切って下さい。
  企業別に分けるのが望ましいが、収集団体によって分けなくて良いところがありますので、送付先 にご確認下さい。 
 
☆ロータスクーポン
 【コメント】
  集められたロータス・クーポンは企業別、点数別に分類して日本福祉協力会に送ると、収集高に応 じてユニセフを通してアジア・アフリカ等の発展途上国の子供達への援助や、車椅子などの福祉関係 機材と交換されます。
 【利用先例】 
 日本福祉協力会
  〒160 新宿区四谷4−29 パレエルネルビル

☆メガネフレーム・補聴器用イヤホン
【コメント】
  度が合わなくなったり、体が大きくなったり、デザインが古くさくなったからとかいって、机の中 などにしまってあるメガネフレームはありませんか?特に子供のものは、成長によって合わなくなっ たメガネが眠っているのではないでしょう?
  タイ東北部は、最も貧しいエリアでありまして、栄養不足から来る難聴、眼の障害が子どもに多く 見受けられます。それが、ひいては、学習の障害になり、結局かれらをして「負のサイクル」から抜 け出ることを拒んでいるのです。
  メガネのレンズは各個人に合わせるため、現地で作りますが、フレームが高くて手にはいりません。 また、補聴器の本体は、新品を買えば2万円しますが、現地のボランティアの方が、カセットケース に回路を組み込んで、約千円で作る事ができるそうです。しかし、補聴器用イヤホンが6千円もする ので購入できません。

  ありませんか?
   中古のメガネフレーム(特に子供用)
      補聴器のイヤホン

【利用例】問い合わせ先=宇和島青年会議所
  ジャナロン・メキンタランクン氏
                「ファンド・フォー・タイフレンド(FTF)」の代表
                地球市民の会タイの代表
      ↓
  タイのウドンターニー県教育委員会
      ↓
  タイ東北部の子ども達に配給

☆絵本
 【コメント】
 民主化の進む新生モンゴルは、一方では教育・福祉よりビジネスへと金が流れ、貧富の差が拡大し、 教科書もまともに発行されず児童図書館も消えています。
  本年度JCI(青年会議所の国際組織)への正式加盟をされたモンゴルJCより、日本の色鮮やか な絵本を送って欲しいと日本JCに依頼が来ています。家庭に眠る、子供たちが小さい頃に親しんだ 絵本をモンゴルに贈ることにより、地域からできる身近な国際協力を実践してみませんか。子供達の 心にも自分が世界の誰かのために役立っているという気持ちを芽生えさせ、子供達への国際貢献教育 の一環としてはどうかと考えます。
 子供が大きくなって、読まなくなったり不要になった絵本を処分したりして無駄にすることなく、 モンゴルで再び役立ててもらう。そんな素敵な体験をぜひ子供達に!

【利用例】問い合わせ先=宇和島青年会議所
モンゴル大使館
     ↓
  モンゴルJCが政府援助を得、他のNGOとも協力して移動図書館にて供給
     ↓
  モンゴルの子供たちに贈る。


☆外国コイン
 【コメント】
  海外旅行の帰国前に両替をしても、ポケットにいくらかのコインが残ったりしますね。
  少し残った小銭は両替してくれなかったり、ちょっとした買い物のために小銭を残したりしている ことがありますね? 
  一人あたり百円の小銭を持って帰ったとすると、海外渡航一千万人時代の日本ですから、全部集め たとしたら、10億円になります。

 【利用先例】
  アドラ国際援助機構
   〒241 横浜市旭区上川井町2483−2 
  日本ユニセフ協会
   〒160新宿区大京町31−10
使用目的 アジア・アフリカ・中南米の災害の後遺症や飢えで苦しんでいる子供達の命と健康を守       るため
  【コメント】
   平成4年から始まったユニセフ外国コイン募金では、4年目を迎えますが、3年間で8千万円の  募金が集まったそうです。

☆ペットボトル
 【コメント】
  化学繊維に再生して、毛布や防寒着の素材に使っています。宇和島では、かさが張る割に価格が安 く再生工場へ送って再利用ってのは少々難しいようですが、昨夏の瀬戸内の水不足の際、高松市が一 部再生工場への搬送を試みられました。
また、最近出された政府関係委員会案ではペットボトルは、プラスチック系ごみの中で最も早急に リサイクルシステム構築の必要性を答申されました。
 【コメント】
  環境問題に貢献はしませんが、ゴミとして捨てる前に遊び道具になります。ペットボトルロケット として利用する手もあります。あのペットボトルが100mぐらい飛んで行くのだから、病みつきに なるそうです。難点は、発射台の後ろにいた人に水が飛び散ることだとか?

☆タイヤ
【コメント】
  乗用車のタイヤ等は、燃やして熱利用したり、燃えかすをセメントと混ぜてブロックにしたりして います。
  大型トラックのタイヤは、周りにもう一度ゴムを貼って、再生タイヤとして輸出用に使っています。

☆使用済み切手
 【コメント】
使用済み切手の収集と言えば、当市出身の医師岩村翁のネパールでの活躍を思い浮かべます、現在 でも、いろいろな団体が収集して、資金化し役立てていらっしゃるようです。
 【収集のポイント】
  切手の周囲1センチ程度余白を残して切り取る。
  消印部分を収集している人もいるので、消印部分は切り取らずに付けておく。
  普通切手や記念切手、外国切手もOK。
  収集した使用済み切手を送付する際は、取り扱いについて送付先にお問い合わせ下さい。

 【主な取扱団体】
日本キリスト教海外医療協力会
 〒169 新宿区西早稲田2−3−18−23
 使用目的 海外の医療事情に恵まれない人々に医師を派遣など

社会福祉法人 聖明園
 〒198 青梅市根ヶ布2−722
 使用目的 盲老人ホームの施設整備建設資金など

誕生日ありがとう運動本部
 〒651 神戸市中央区御幸通8−1−6
 使用目的 知的障害者問題の社会啓発など

社会福祉法人ベテスダ奉仕女母の家
婦人保護施設かにた婦人の家
 〒294 千葉県館山市大賀594
 使用目的 売春防止法で検挙された女性で社会復帰の困難な人の長期収容施設での作業開拓資金(本      人のため)として

☆使用済みテレホンカード等
テレホンカードを初めとする各種の使用済みプリペイドカードの中には、世界中で金銭で取引され ている物があります。
 【収集のポイント】
  折れ曲がっていたり、汚れている物はだめです。
  例)国際的に取引されているプリペイドカード/特に人気が高い物は○印をつけています。
  ○テレホンカード・○JRオレンジカード・イオカード・○ハイウェイカード・○地下鉄メトロカ  ード・私鉄等のプリペイドカード・ふみカード・図書カード・競馬のオッズカード・セブンイレブ  ンのプリペイドカード・マクドナルトUカード・出光カード
 【注意】
  社会的に問題となった「変造テレカ」の問題については、各取扱団体のNTTとの真摯なる協議に 基づき、悪用防止には最善のご努力をされています。
  例えば、ジョイセフの場合
   折れ曲がりや汚れ等があり収集家が収集の対象としないテレホンカードも含めた使用済みブリベ  イドカードはNTT新宿支店の責任で裁断処分をされているそうです。これはテレホンカードの悪  用防止策であると同時に、NTTがジョイセフの使用済みブリベ一ドカードによる国際協力キャン  ペーンの趣旨に賛同して下さることに対し、ジョイセフも社会的責任としてNTTに協力をしてい  るもの、とのことです。

 【コメント】
  使用済みカードの販売で得られた資金で出来ること
   使用済みカード 1枚 駆虫薬3錠を購入し、寄生虫に感染した小学校の児童に飲ませ、虫下し              を行う。また、衛生教育も学校児童に実施する。
   使用済みカード 4枚 生まれた赤ん坊のへその緒を清潔で安全に切る剃刀を買い、幼児死亡率              を減らす。
使用済みカード 5枚 婦人会の料理実習に使うカップを一ヶ買う。
             
使用済みカード 5枚 手を洗う衛生教育教材として石鹸を1ヶ買う。また、村人の皮膚病の軽              減を図る。

使用済みカード 6枚 婦人会が自主的に運営する保育園に子供一人を1カ月間預け、手作りの              おやつや給食を配り、栄養不良や栄養失調を減らす。また、保育園活動              を通じて家族計画による母と子の健康を考える勉強会を開催する。

使用済みカード 9枚 婦人会の料理実習に使うスプーンを1ヶを買う。

使用済みカード11枚 保健婦や助産婦が母子保険や家族計画の巡回指導のため、町から村へ移              動するバス片道代。

使用済みカード14枚 婦人会員の技術訓練として、毛糸編み針を買い、村人に買ってもらった              製品の代金または活動資金として還元する。

使用済みカード16枚 トマトやキャベツの種1袋(25kg)を買い、婦人会等の菜園活動の              助けとする。
 
使用済みカード16枚 村のメンズクラブ(男性地区組織)が廃品のドラム缶1ヶを買い取り、              ドラム缶の厚い鉄板を利用して鋤や鍬などの道具を作る。

   使用済みカード18枚 婦人会のメンバーに縫製を実習する時に使うテープメジャーを1ヶ買う。

   使用済みカード44牧 婦人会のメンバーに縫製を習わせる時に使うハサミをひとつ買う。

   使用済みカード90牧 雨が降っている時や、雨期にも屋外で活動する助産婦や家族計画のフィ              ールドワーカーが履く長靴を一足買う。

   使用済みカード92牧 雨期に村々を巡回指導するフィールドワーカーが使う傘を一本買う。

   使用済みカード146枚 大豆1袋(25kg)を買い、農業を行い、村人のタンパク額とする。

   使用済みカード214枚 種ジャガイモ1袋(25kg)を買い、農業を行う。

   使用済みカード220枚 トウモロコシの種1袋(25kg)を買い、収獲物は村人の主食とす               る。

   使用済みカード4800枚 伝統的助産婦(村のとりあげ姿さん)1名を3週間トレーニングし、無              医村における安全な出産介助と産前産後の指導が出来るようにする。

   使用済みカード29,000枚 収穫したトウモロコシの実を取るミリングマシーン1台、あるいは稲               の籾取り機1台を購入し、村人の農作業を軽減する。これらをきっか               けとして婦人会等の地区組織と協力して農業協同組合を作る運動など               を始めながら、村おこしを図る。

(注)1.上記は、各国での使用例が混じっていますので、使用済みカードの枚数と出来ることの金銭     評価の相関に矛盾がありますが、通貨交換レート及び物価による不整合とご理解下さい。

   2.使用済みカードの送付は、なるべく枚数をまとめて、各団体にお尋ねになってからお送りに     なった方が宜しいかと思います。
 
 【主な取扱団体】
岡山バプテスト協会ネグロスキャンペーン岡山
 〒700 岡山市田町1−7−28
 使用目的 ネグロスに医療品の援助
 プリペイドカードなら全て可

サークル・バハギア
 〒651 神戸市中央区池通1−1−21 
 使用目的 アジア諸国に医療・生活・教育の支援
 プリペイドカードなら全て可

ジョイセフ(家族計画国際協力財団)
 〒162 新宿区市ヶ谷砂土原町1−1
 使用目的 アジア・アフリカ・中南米の開発途上国に家族計画・寄生虫予防・栄養改善(生活改善運      動)の支援

テレカ収集協会愛の献血運動センター
 〒174 板橋区坂下3−12−8−202
 使用目的 売却金で新カードを作成し日赤に寄付。カードは献血者にプレゼントされる。

三軒茶屋教会
 〒154 世田谷区三軒茶屋2−51−32
 使用目的 フイリピンへの住居・教育・医療費の援助。

国際ボランティアセンター
 〒110 台東区東上野1−20−6
 使用目的 開発途上国への援助、その活動資金

東京カリタスの家
 〒112 文京区関口3−16−15
 使用目的 各種ボランティア活動資金として
 使用済み切手も収集している。

誕生日ありがとう運動本部
 〒651 神戸市中央区御幸通8−1−6
 使用目的 知的障害者問題の社会啓発など
 使用済み切手・書き損じ葉書も収集している。

社会福祉法人 聖明園
 〒198 青梅市根ヶ布2−722
 使用目的 視覚障害者用老人ホームの施設整備建設資金等
 使用済み切手・書き損じ葉書も収集している。


ちょっとしたアイデアで、リサイクル
☆おもちゃの病院(茨城)
  現在の消費文化、使い捨て文化の中で、おもちゃもちょっと直せば使える物を簡単に捨てたりしています。子供達の自分のおもちゃに対する愛着や思い入れなどを無くしてしまわないように、ただ故障を修理するだけでなく、病院で治療するという形を取り、リサイクルフェアーに参加。

☆雨水の利用(東京都墨田区)
  墨田区の水源は約150km離れた利根川上流のダムに頼っています。ところが近年、夏には渇水被害に見舞われ、集中豪雨の時には地下に染み込むことが出来なくなった水が逆流する都市型洪水が起きています。そこで発想を転換し区に降る雨を『自前の水源』と見直し利用しています。代表的な例として、墨田区役所、両国国技館では屋根に降った水を雨水タンクに蓄え水洗トイレ、冷房などに利用しています。また、区立公園には消防用用水と非常時の飲料水確保のための防火貯水槽を用意しています。

☆旧校舎の廃材で表札作成(八尾)
  北陸銀行八尾支店では、八尾小学校の廃材を使った表札を作成し、希望者にプレゼントしました。表札の裏には、「平成5年春、八尾小学校」と焼き印が押してあり、良い思い出になると反響を呼んだ。

☆レコード博物館(和歌山)
  すっかり姿を消してしまったLPレコード。その文化を後世に保存するために、『レコード博物館』造りを目指しているところがあります。千枚以上のレコードが集まり、中には60〜70年代のLP全盛期の名盤や再販売されることのないような珍盤も含まれており、年齢の関係なく興味を持たれています。

学校では
☆岐阜市立三輪北小学校
  牛乳パックのリサイクル運動を学校から地域に広げて活動をしています。

☆世田谷区立希望丘小学校
  ネパールに学校を建てようと、アルミ缶を回収しています。

☆秋田県山本郡藤里町 秋田自然を守る少年団
  町内3つの小学校のメンバーでブナ林観察、登山道の清掃活動をしています。

☆青森県東津軽郡平内町立浅所小学校
  オオハクチョウの保護活動として1日2回のエサやりと観察をしています。

☆宮城県本吉郡本吉町立馬篭小学校
  8千本近い杉を育てている。草刈り、野草などの勉強もしている。

☆土浦市立真鍋小学校 郷土クラブ
  新川の水質調査をしています。(透明度、酸素濃度、水中生物、土手の様子など) 

☆鳥取県倉吉市立北谷小学校
  クズの種を採取して、中国へ送って黄河流域を緑でいっぱいにする活動を行なっています。


資料編

☆新聞スクラップ等

☆県内の環境運動事例

☆青年会議所「もったいない運動」事例マップ

☆青年会議所がもったいないをテーマにして募集した作文の一部

☆リサイクル品として最も一般的なスチール缶についての資料

☆宇和島市指定ごみ袋(有料化)に伴う、諸施策について

☆指定ゴミ袋による有料化についてのアンケート報告

【資料】
関係各位 殿      1995.9.16

      社団法人宇和島青年会議所
                               まち未来 特別委員会

ゴミ袋有料化に関連する事業について

 平素は、青年会議所活動に深いご理解を頂き、ご協力を賜り誠に有り難う御座います。

 表題の件、いよいよ当市でも、9月議会での決定間近との情報を聞いておりますが、御案内の通り、私ども青年会議所でも、まちの未来像を考え、その中での環境問題への取組ということで、一昨年より、増え続けるゴミ(量・処理費用ともに)の問題への対応として、半透明ゴミ袋の使用によるゴミ減量と環境意識の啓蒙を市に提案し協議を重ねて参りました。また、各種団体とともに青年会議所メンバーを含めた300世帯で実際に半透明ゴミ袋を約半年間使ってみました。そして、主催したり共催する各種会合等で半透明ゴミ袋とゴミ分別表・ゴミの問題提起のプリントを約4000セット配布し、同時に半透明化・有料化への意見を聴取させて頂きました。
 この度は、実際にご使用を頂いた皆様へのアンケート結果と、聴取した意見をまとめ、会議所内で数点の争点を抽出して、各種団体と再度話し合いを持った折りに使用したプリントをお届けいたしましたので、宜しくご査収下さいますよう、お願い申しあげます。

*************************************************************************
            1995.4.26

      社団法人宇和島青年会議所
                               まち未来 特別委員会

「半透明ごみ袋モニター」アンケート分析結果(報告)Ver2.2

 平素は、青年会議所活動に深いご理解を頂き、ご協力を賜り誠に有り難う御座います。
 また、昨年来半透明ゴミ袋の試用モニターとしてご参画を賜りました。約半年に渡って実際に半透明のゴミ袋をご使用頂き、2度のアンケートにお答え頂きました。お忙しい中また回りの家庭が黒色のゴミ袋を使っている中でのご使用ということで、普段のお手間だけではなく精神的にも少なからぬご不自由をおかけいたしましたこと、お詫びを申し上げ、重ねて深く感謝を申し上げます。
 貴団体におかれましては、日頃から高邁なるご活動をされ、拝見させていただいておりますが、改めて皆様方の高いボランティア意識に尊敬の念を強く致しました。今後とも、供に地域の将来の為に協力して、ご指導を頂戴しながら邁進できますことを心より強く希望いたします。

 さて、この度は下記に、第2回アンケートを集計しレポートに致しましたので、遅くなりましたがご報告いたします。
 なお、対象は、第一回のアンケートと同じ、半透明ゴミ袋をご試用頂きました市内の290世帯でございます。第1回は使い初めてすぐの7月に、そして今回は概ね使いきる頃の12月というイメージで、アンケートのお願いを致しましてお答えいただきました。

■環境アンケート■【2】         回答数     168    通

1.ごみ袋の半透明について
                    世帯数     割合
  @抵抗なく使っている        100     59.5%
  Aもう少し透明度が低い方が使いやすい 56    33.3%
  Bもう使いたくない             3     1.8%
   無回答               9    5.4%

 問1では、ゴミ袋が半透明であることについての抵抗感を尋ねてみました。
  約60%のご家庭で全く抵抗感がないようです、もう使いたくないという方の割合は2%にも満たない割合です。しかしながら、「もう少し透明度を低いものを」と希望されている方が30%ですから、もう少し中身を見え難くすれば、90%以上の方に抵抗なく使って頂けるようです。
  ただし、モニターになっていただいた方々は一般の方々よりも環境問題に関心を持たれ、各々に勉強会を開かれたりしていらっしゃいますので、一般の方が手にした場合には、いくらか強い抵抗があることは予想しておかなければなりません。故に、なおさら、少なからず透明度をおとす配慮が必要かもしれません。現在、市で計画している透明度は、ご利用いただいたものと同程度で進んでおります。

2.袋について
       丈夫さは? 強い    良い     弱い  大きさは? 大きい 良い 小さい
@「燃やすゴミ」袋     28    120     15       33 117 8
             16.6%     71.4% 8.9%       19.6% 69.6% 4.8%
A「燃やさないゴミ」袋 23    119    18        35 115 8
             13.7%     70.8%    10.7%       20.8% 68.5% 4.8%
B「リサイクルゴミ」袋 20    123    11     47 94 10
             11.9%     73.2% 6.5%       28.0% 56.0% 6.0%

  注)JCゴミ袋のサイズは、0.03*80*65cmで、市で計画している袋サイズ大   と同じサイズであります。また強度も同じ程度のものであります。

 問2では、袋の大きさと強度について尋ねています。
 O強度について
  3種類の袋とも7割強の人が良いと回答されています。強いまたは良いと答えた人を併せると各袋とも85%前後が強度面から不満はないとようです。反面、弱いと答えた人はリサイクルごみ袋が6.5%に対して、燃やすゴミ袋、燃やさないゴミ袋については、10%前後あり、弱いと感じる割合が多少なりとも高くなっており、材質について、実際の使用感から見直しが必要かもしれません。
 P大きさについて
  3種とも「小さい」との回答は5%程度しかないのでサイズを大きくすることは強度の問題からも考える必要はないでしょう。しかし「大きい」と答えた人が20%程度あり、小出しできるように、より小さいサイズの規格の検討が必要なようです。
  ただし、有料化が実施に移された場合、大きさに対する意識がどちらにシフトするかを考えると、「値段が変わらないのなら大きい方が」というものになるはずですから、袋が「弱い」から「大きい」袋だけどたくさん入れられないということさえなければ、大きさの問題は比較的クリアしやすいものと予想されます。特に、「燃やさないゴミ」については「燃やすゴミ」にあるような、「長い間(一杯になるまで)保管しておいたとき」に発生する異臭や不快虫等の問題は大きくありませんから、袋が「大きい」という問題は感じにくいと考えられます。
  しかし、世帯人数や分別の度合いによって、実際のゴミ量は差がありますから、大きさや強さについて感じ方の差が出るのも確かであります。一方で、スーパー等の買い物袋や空き箱等を有効に利用するため、指定ステッカー(貼ってあれば回収する)の販売も検討しなければならないのではないでしょうか。
  ちなみに、市の計画では、下記サイズで計画されており、ステッカーの発行は計画していません。
   「燃やすゴミ」については、 大 80*65cm(JC袋サイズと同じ)
                 小 60*40cm
   「燃やさないごみ」については、 80*65cm(大のみ) 

  ☆現在市で計画している指定ゴミ袋の種類には「リサイクルゴミ袋」は入って居ませんから、本設問について他の二つの袋と同列に袋強度や袋サイズの検討データとして捉えることは望ましくないでしょう。
   「リサイクルゴミ」については、ゴミ袋有料化制度導入に伴って各種団体への資源ゴミ回収協力謝礼金交付制度(別紙1)の実施を検討されておりますので、リサイクルシステムに組み込んでいく物の範囲の検討等々、地域のリサイクルシステム、それも、無理のない長続きするものを構築するという観点から、なお一層の検討が必要であります。

3.1カ月で平均何枚使いましたか

 問3では、それぞれのゴミ袋をどの程度使うかを聞き取りいたしました。
使用実績を基に下記の試算をしてみました。
 O各世帯の使用枚数を一律にその世帯人数で除して一人当たりの月間使用枚数を計算したもの
POの計算を基に一世帯当たりの使用枚数を試算しています。
 Q市の計画案の指定ゴミ袋大(@35)で、「リサイクルゴミ」も「燃やさないゴミ」として収集に出した場合に、サンプルの平均世帯人数3.5人の家庭で1年間でいくら袋代が必要か試算しています。


    一人当たり  一世帯あたり 年間使用額試算
@「燃やすゴミ」袋 2.15枚    7.5枚  7.5枚×35円×12カ月=3150円

A「燃やさないゴミ」袋 1.22枚 4.3枚   4.3枚×35円×12カ月=1806円

B「リサイクルゴミ」袋 0.53枚 1.9枚  1.9枚×35円×12カ月= 798円
             O      P              合計5754円
平均世帯人数 3.5人 Q
  有料化が実施されると、単に半透明化される以上に減量意欲が高まり、使用量が減ずるのは各地の実績を見て確かであります。ここでは、有料化はされていませんが、半透明(中身が見える)ゴミ袋を使用した場合の使用枚数でもって、指定ゴミ袋購入のための負担額を試算しています。試算結果によると年間で6千円くらいの負担が増加いたします。

  ☆市の施策では、無償配布制度をもうけ、世帯人数に係わり無く、1世帯に燃やすゴミ袋30枚と燃やさないゴミ袋20枚 計50枚(1年間に)を配布する計画をたてています。そこで、1世帯の負担額は、約4千円程度と想定されます。

4.半透明ゴミ袋を半年間使用して、ゴミに対する意識は変わりましたか
 「はい」が 72.6%
  A.はいと答えた方        世帯数
   @以前にもまして分別に気を付けるようになった 64.9%
   A以前は分別することすら知らなかった        6.5%
   Bその他     リサイクルごみでアルミとスチールに分けるのが大変だった
        少し分けるようになった
        20年前から分別していた
        まだまだ分別知識を勉強しなければならない
 「いいえ」が23.2%
  B.いいえと答えた方
   @以前から分別していたので意識は変わらない  19.6%
   Aもともと感心がない                3.0%

 問4では、半透明ごみ袋を半年間使用して、ごみに対する意識が変わったかどうか尋ねました。
  70%以上の人が意識が変わったと答えています。
  また、以前から分別していたので特にこの機会に意識が変わったわけではないと答えた世帯数を加えると92.2%になります。
  つまり以前から意識の高い人を含めると90%以上の世帯でゴミに対する意識が変わっているといえますから、ここで半透明化に加えて1枚あたり30円とか40円とかの今までより高い袋代を負担することになった場面を想定すると、無回答の方や感心がないと答えられた方もゴミに無関心ではいられないことになるはずです、全国各地で30%程度のゴミ減量の結果が出ていることも頷ける話です。

5.ゴミの分別の仕方をおたずねします

 問5では、分別の仕方について尋ねてみました。多くが、自治体による見解の違いや処理施設の違いによって正解が変わってきますし、各項目について、どういう物を想定するかで答は変わってきます。しかし、分別を考えている間に知識を再確認して頂けるよう正解の出しにくい物を選んでみました。

 特に、ラップ、ストッキング、革製品、菓子パックあたりでしょうか。
 汚れたラップは「燃やすゴミ」で汚れていないラップは「燃やさないゴミ」というように同じ物でも食品の汚れが付くか付かないかで分別の仕方が違います。また、菓子パックのように数種類の素材でつくられている物(例:入れ物は紙でふたはアルミ箔)は素材別に分別しなければならないわけです。
 しかしながら、その知識も行動に移さなければ何も成りません。また、その努力が実効あるものとなる市の処理システム作りも必要であります。
 特に、リサイクルについてはより積極的な対応が必要です。せっかく分別したものが最終処分場で一緒に埋められるということでは、市民の細かな努力は無駄になってしまいます。また、せっかくの半透明化・有料化への努力は、目的を誤解された施策として反発を生むことにもなりかねません。
 一方で、「どこまで厳密に分別する必要があるのか?」また、「どういう物は手間をかけてでも絶対に分別をしなければならないのか?」、これを機会に明確な峻別が必要であります。そして、実際に分別し易いように、より細かく判かりやすい分別表の作成に早急に取り組む必要があるでしょう。
 それでは、設例について、下記に少々説明を付けて答えを出してみました。

 1.新聞・雑誌 「リサイクルごみ」

 2.スプレー缶 「燃やさないごみ」 必ず穴を空けて、出しましょう。

 3.あさりの殻 「燃やすごみ」

 4.残飯    「燃やすごみ」   でも、これはご存じ自家でリサイクルできますね。

 5.紙おむつ  「燃やすごみ」

 6.ミニゼリーカップ 「燃やさないごみ」 アルミ上着のフイルムとハイプラのカップですね。
 7.醤油紙パック 「??」
    牛乳パックと違い、長期の保存を要求される容器です、その為ビニールやアルミフイルムが使われています。
 8.ラップ汚れ有り 「燃やすごみ」
    厳密に言えば、残飯とラップとを分けてラップは燃やさないごみに分けたいところですが、そうもいきません、現在のごみ焼却施設では集塵機能が比較的整っているため、少量であれば燃やしてもかまいません。最終処分場で埋め立て処理をした場合には、残飯による汚染が心配です。
 9.ラップ汚れ無し 「燃やさないごみ」
    集塵機能付の焼却施設でありますが、なるべく少ない方が‥‥。
 10.綿ソックス 「燃やすごみ」混紡のものは燃やさない方が環境に優しいのですが。

 11.ストッキング ??
    燃やさないごみです。でも、皆さんは他の使い方をご存じですね。
水切りに使った場合は、燃えるゴミとして焼却します。
 12.革靴・皮バッグ 「燃やすごみ」

 13.菓子パック ??
    材質によりますが、アルミ上着フィルムの場合は、燃やさないごみです。
    少量の場合には、焼却で発生した有害物質を集塵機で取り除きます。
 14.アルミホイル
    紙箱とホイル部分を分けて燃やすごみと燃やさないごみに分けて出して下さい。
 15.ヤクルト容器 「燃やさないごみ」
                                    以上
最後に
 半透明のゴミ袋を使うことが義務づけられて「中が見えるから」とか、有料化されて「お金がかかるから」という意識も働いて、分別は進み減量が進むわけですが、このゴミの減量は、ゴミ問題への取り組みのほんの緒であることは、お気づきの通りです。
 減量されたゴミを自家焼却した場合の大気汚染の問題(市の環境センターで処分した方が環境にやさしい物もある)、土に埋めたものが有害な物質を産んだり自然界で分解しないものであったりする土壌汚染の問題、また心ない人の不法投棄が増えたりという新たな問題の発生も考えられます。
 そして、ゴミ問題への取り組みは環境問題に取り組むことのほんのワンステップでしかないことも、みなさんがお考えの通りであります。

〔参考〕ゴミ袋販売差益の推計
1.1世帯あたりの負担費用推計〔指定ごみ袋大(35円)を使用した場合(無償配付考慮)〕
┌──────────────┬─────────────────┬─────┬─────┐
│  使用枚数(週間/世帯) │   年間費用及び使用枚数    │1月の費用│平均費用 │
├──┬───────────┼─────────────────┼─────┼─────┤
│例題│燃やすごみ袋   2 枚│(43 週×3 枚−50枚) ×35円= 2,765│     │     │
│ 1│燃やさないごみ袋 1 枚│円   (79枚)│ 231円│袋を新たに│
├──┼───────────┼─────────────────┼─────┤購入する1│
│例題│燃やすごみ袋   2 枚│(43 週×2 枚) +(43 週×1/2 枚) −│     │世帯当たり│
│ 2│燃やさないごみ袋 0.5枚│(50 枚) ×35円=2,030円 (58枚)│ 169円│の費用  │
├──┼───────────┼─────────────────┼─────┤     │
│例題│燃やすごみ袋   1.5枚│(43 週×1.5 枚) +(43 週×1/2 枚)│     │     │
│ 3│燃やさないごみ袋 0.5枚│−50枚×35円=1,295 円 (37枚)│ 108円│ 170円│
├──┼───────────┼─────────────────┼─────┤     │
│例題│燃やすごみ袋   2/3枚│(43 週×2/3 枚) +(43 週×1/3 枚)│    │     │
│ 4│燃やさないごみ袋 1/3枚│−50枚×35円=−210 円 (−6枚)│   0円│     │
├──┼───────────┼─────────────────┼─────┼─────┤
│例題│燃やすごみ袋  1.54枚│{(43週×1.54枚) +(43 週×0.87 枚)│    │     │
│JC1│燃やさないごみ袋0.87枚│−50枚}×35円=1890 円 (54枚)│ 157円│     │
├──┼───────────┼─────────────────┼─────┤     │
│例題│燃やすごみ袋  1.54枚│{(43週×1.54枚) +(43 週×1.25 枚)│    │     │
│JC2│燃やさないごみ袋1.25枚│−50枚}×35円=2450 円 (70枚)│ 204円│     │
└──┴───────────┴─────────────────┴─────┴─────┘
 (注)上記例題4は,ごみ問題対策専門部会委員の実践例を基に上限を仮定したものであります。
 ※すでに毎月ごみ袋を購入されている世帯は単価10円×平均購入枚数92枚/年÷12月=77円
   170円−77円= 93円/月の負担増となります。
 (注)例題JCは、JCで実施したアンケート結果を基に、市の平均世帯人数(2.57人)で費用  の推計を致しました。   66830人÷25935世帯=2.57人
   1は、リサイクルゴミとして、瓶・アルミ缶・鉄缶を無料で出すことができた場合の試算です。
   2は、リサイクルゴミ袋で出したゴミを、便宜的に燃やさないゴミと捉えた場合の試算です。

 2.無償配付枚数の推計
    例題1から例題4までの平均使用枚数は,燃やすごみ袋は66枚,燃やさないごみ袋は26枚
    となり,市の負担を1/2とすれば,燃やすごみ袋は34枚,燃やさないごみ袋が13枚,計
    47枚となる,よって端数を切上げして,年間配付枚数を50枚とし,その内訳を燃やすごみ
    袋30枚,燃やさないごみ袋20枚計50枚を無償配付することとします。

3.ごみ袋の必要枚数等の推計〔上記例題の平均〕
      O対象世帯数:25,464世帯−467 対象外世帯−30事業所世帯=24,967世帯
      P平均必要枚数: 92 枚/年×24,967世帯=2,296,964 枚/年
      P’ 〃    104 枚/年×24.967世帯=2,596,568 枚/年 例題JC1による
      P'' 〃    120 枚/年×24.967世帯=2,996,040 枚/年 例題JC2による
      Q無償配付枚数: 50 枚/年×24,967世帯=1,248,350 枚/年
      R有償販売枚数: 42 枚/年×24,967世帯=1,048,614 枚/年
      R’ 〃  54 枚/年×24,967世帯=1,348,218 枚/年 例題JC1による
      R'' 〃  70 枚/年×24,967世帯=1,747,690 枚/年 例題JC2による

 4.こみ袋の販売利潤の推計〔販売価格の平均:30円で計算〕
     O有償販売枚数1,048,614 枚/年×(平均販売価格 30 円−販売手数料 4円)=27,263,964円
     P製造価格=2,296,964 枚/年×製造原価 9.064円=20,819,682円
     Q販売利潤=27,263,964円−(無償配付手数料30円×24,967世帯)−(製造価格20,891,682円)
          = 5,623,272円〔販売に伴う諸経費は含まない〕
 
4'.こみ袋の販売利潤の推計〔販売価格の平均:30円で計算〕(例題JC1による)
     O有償販売枚数1,348,218 枚/年×(平均販売価格 30 円−販売手数料 4円)=35,053,668円
     P製造価格=2,596,568 枚/年×製造原価 9.064円=23,535,292円
     Q販売利潤=35,053,668円−(無償配付手数料30円×24,967世帯)−(製造価格23,535,292円)
          = 10,769,366円〔販売に伴う諸経費は含まない〕

4''.こみ袋の販売利潤の推計〔販売価格の平均:30円で計算〕(例題JC2による)
     O有償販売枚数1,747,690 枚/年×(平均販売価格 30 円−販売手数料 4円)=45,439,940円
     P製造価格=2,996,040 枚/年×製造原価 9.064円=27,156,106円
     Q販売利潤=45,439,940円−(無償配付手数料30円×24,967世帯)−(製造価格27,156,106円)
          = 17,534,824円〔販売に伴う諸経費は含まない〕


あとがき

 本書では、いくつかの再資源化・資金化の事例をご紹介していますが、環境評価指標の決定を目指したものでもありませんし、厳密に環境負荷を考察して事例を選択しておりません。一般に行われている事例を収集したに過ぎないものと反省をいたしております。実際問題として、かえって環境に優しくないリサイクルもあり、単なる啓蒙運動としか捉えられないものも多くあります。しかしながら、事例を知り環境意識をもって生活することで必ずより完成度の高いリサイクルシステムが形作られるものと信じます。
 また、「REUSE(再使用)」事例を多く取り上げておりますが、専門家でない我々が環境負荷に対する様々な争点について自説を決定しないままに編集をしたという意識が働いたことが一因であることは敢えて申し上げておく必要があるかも知れません。

 しかし、様々な再利用の中で、資金化できるもの、特に市場経済の中で成り立つ(民間の回収業が生業として成り立つ)ものは確かに、既に企業が取り組でいるようであります。そんな中で、現段階で業者による回収が成されず、回収がボランティア(コストがかからないで)で成される場合にのみ成り立つ再利用が多いのも当然の事実であります。そういう意味で、市場経済の中に乗らない再資源化については私たちひとりひとりがボランティアで取り組んで行かなければ再利用はすすみません。そして、その物が流れる先を国境を越えたグローバルなものと捉えれば、ニッポンではごみ同然であっても決してそれがごみでなく資源として生きることを知って頂きたいと思います。


 「地球市民」意識に基づいた、「もったいない」の実践は、環境問題に限らず「たった一つの地球」を大切に育んでいくすることにつながります。

誰かがやる、いつか出来るではなく、
         私たちが 今 始めましょう! 
                                 社団法人 宇和島青年会議所

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