タイトルは、「変わらなきゃ、宇和島!」
 
メルマガ30000誌を誇る、マグマグにて創刊致しました。2004/11/06 
 
「変わらなきゃ、宇和島」【黎明】  (マガジンID:0000137857)  
Powered by まぐまぐ
 
メルマガ購読・解除
 

 
★発刊理念 ★発刊方針
たった一人の力は、たかが知れたもの
、しかしみんなが智恵を持ち寄り力を出
し合えば、宇和島もきっと変わるはず。
「変わらなきゃ、宇和島」というテーマで、
みなさんと共に地方を考える場を持ちた
いと思います。
精一杯の問題提起で、皆さんから頂いた
ご意見も掲載して、よりよい地域に変えて
いければと考えています。
1.がんばって週刊メルマガを達成したいと思います。
2.まちづくり講釈の編集理念を踏襲し、あえて、刺激
的な表現を使って問題提起をして、市民の皆さんの
ご意見を待ちたいと思います。
 
 
 
★サンプル(第一号)
                     一緒に、地域の未来を考えませんか?
「 変わらなきゃ、宇和島!」
  武田元介のまちづくり講釈 メールマガジン版

============================================================

2004/ 4/27 市立病院建て替えについての私説

 宇和島市が直面する問題の中に市立病院の建て替えの問題があります。確かに建物も老朽化しており、より高度な効率的な医療を提供するには現施設では限界があることは皆が認めることでありましょう。まず、「公」の役割は収入と支出の差(利益)を大きくすることではありませんで、最小の負担で最大のサービスを市民に与えることが目標なのですから、黒字であるとか赤字であるとかいうことを問題にすること自体ナンセンスなのですが、それを承知の上で、「現在の市立病院が黒字であるからとして、現状の規模・業態のままで建て替え案を練る」ということに感じる疑問を中心に述べてみたいと思います。
1.現状
 市立病院の経営は全国の公立病院の中では、とても良い(赤字を出さないと言う意味で)経営をなさっています。これは、前の近藤院長はじめスタッフの努力の賜と敬意を表するものであります。しかし、この黒字というのはどういう黒字かというと、まず、収入の面では、多くの大学病院や公的病院が私的病院と比べる規模も大きくきれいなところが多いことでわかるように、それは診療報酬などの医業収入の他に、国や県・市からの補助金や税制上の特典があるからです。宇和島市立病院も補助金等(3億円程)の収入によって黒字の決算を行っているのが現状です。また、一般の企業であれば施設更新のために益金を内部留保して、積み立てていくのが本来ですが、市立病院の出した益金の多くが市の一般会計へ繰り入れられていたことは、多くの方の知るところであります。また、労使交渉にご苦労なさった経営サイドを悪く言うつもりは一切無いのですが、公務員には、同一年齢・同一賃金という恐怖の給与制度があります。とてもじゃない、一度公務員になったら辞められない(法で守られ辞めさせられ難いのですが)ということになります。能力よりも勤続年数、こんな職場で誰がやる気を出すというのでしょう。そんな制度の中で黒字経営を続けた市立病院は、どういう経営をしてきたのでしょう。一般的に、高度医療の比重が低いほど経営状況はよいと言われています。また、一次外来を多く受け入れることにより収入を多く得ると言います。そういう実体があって黒字決算をしているものと考えられます。(診療報酬の見直しで、昨年度から赤字に転落していると思いますが・・)
 次に、建物の老朽化について考えています。確かに、壁や天井が落ちると言う危険個所が多くあると言います。しかし、建て替えが必要とされるのは、災害拠点病院・救命救急センターとして整備すべき建物強度を含む要件をクリアするための問題であって、公立の総合病院として建て替えが必要とされるものではないのです。それは、綺麗に越したことはないですし、広いに越したことはありません、しかしながら、徳州会病院(病床数が長期療養型ベット数百三十ほどを含めて三百床を越えるという)が開業(競合他社の参入)したにもかかわらず、1割ほど(50〜60庄)ベット数を減らす程度で、今の業態に近い病院を建てるのは、どういう理屈に因るのでしょう。市立病院は、今の業態で在れば、公設民営等による民間委託あるいは現有施設を賃貸するなどして、リストラ対象であるべきと考えています。後に述べますが、機能を特化した、高度医療・救急救命センターとして、市民の緊急の場合に備える(赤字でも)、そんなときに機能する病院で在るべきかと思います。そう考えれば、現在の立地にこだわることは一切無いわけで、将来の道路網整備等を勘案し、医療対象域内の人口中心地への立地を検討すべきであります。また、ヘリコプター等の搬送機能を備えるための立地を検討すべきなのです。宇和島駅周辺に裁判所や検察庁を持っていくことなど、現在地での立て替えにこだわるが故に出た愚策かと思います。
 それでは、市立病院が良い病院かと言うことを考えてみましょう。我が国に置いて、受診者の二大不満は、説明不足・長時間待ちと言われています。市立病院でも腎移植では中四国でもトップクラスという医療実績とは裏腹に、一次外来の大幅受入で、朝一番で並んでも診察は昼前に、薬はお昼から、市立病院で受診するのは一日仕事(仕事を休んで)になると言われています。その問題を解決するためには、消費者(患者)である私達は、大病院指向を改め、かかりつけ医を持つことを進めなければ成りません。専門医よりも一般医の地位が低いという誤った考え方を改めなければ成りません。重得な場合、緊急に高度な設備を利用した処置が必要なときのために、市立病院は混雑しない状態で保たなければならないと考えます。かかりつけ医さんから紹介状で市立病院に行く、そういう選択を私たち自らがすれば、良好な医療環境を作れるのです。経営状態とは別に、良い病院として圏域で機能できるのです。はたして、3時間待ち3分診療と揶揄される病院が良い病院と言えるのでしょうか?昨今、やっと病診連携(病院と診療所=個人の医院等の連携)と言う言葉が市中に(医師会の徳州会対策とも言われますが・・)出回っておりますが、市立病院建て替えの議論の中に、こういった、将来の地域医療の在り方を考えてプランが組まれるべきと考えています。
 最後に、建て替えプランづくりの現状について触れてみましょう。皆さんの中に、市立病院建て替えへの意見を市サイドへ伝える機会を得た方はいらっしゃるでしょうか?また、市立病院で働く医師は意見を言う機会を持っているようですが、同様に現場で患者さんと接するその他職員の意見はほとんど聞かれていないと言います。市民の声も聞かないその施設で働く職員の意見も聞かない、そういうプランづくりというのは、どういう考え方に因るのでしょう。これもまた、疑問です。
 立地・規模・近隣病院との連携(域内での役割分担)大きくプランを考え直す柔軟性を持つべきと思います。

 以下は、誌面の都合で箇条書きで問題提起をしてみたいと思います。どうぞ、皆さんも市立病院の在り方を考えてみて下さいませ。

2.機能特化を考えよう
 単純に今の規模で今の機能で建て替えることの愚
 どういう機能を負わせるか考えるべき。
 なぜなら、自分たちの税金の使い道だからです、私達の財産にもなり、お荷物にもなりうる大きな施設・施策の決定です。
 医師不足を考えましょう。
  市立病院から良い医師は逃げていると言います。
  つまり、「勉強にならない忙しいだけの病院に居たいか」ということ。
 域内医療における役割を考えよう
  市場変化(参入/徳州会・退場/県立北宇和病院・診療報酬の見直し・高齢化・津島・吉田町立病院との役割分担の必要性等々)

3.医療の質を選ぶのは私達
 医療費とは窓口で支払う額だけてはない。
  社保・国保等の保険料や補助金や医療機関の赤字補填に税金が回されます。
 専門医とかかりつけ医を分けて利用する。
 情報管理によって無駄を無くすシステム作り(はしご診療・検査漬け・薬漬けの悪弊を無くそう)
 各自の健康管理によって、健康寿命を延ばそう。
 予防医療・健康指導等を保険診療に含めて、国民皆保険制度と低負担の制度を守ろう。
 以上、雑ぱくに私説を述べてみましたが、機会がございましたら、皆様のご意見を拝聴いたしたく存じます。
 よりよい地域のために。ありがとうございました。

============================================================

■編集:武田元介

■発行:武田元介

●購読申し込み:http://wwwi.netwave.or.jp/~mot-take/melmaga_top.htm

●購読解除:http://wwwi.netwave.or.jp/~mot-take/melmaga_top.htm

●関連ホームページ: motosuke.net 宇和島の再生を目指して
              http://motosuke.net/


●ご意見・お問い合わせ: m_takeda@motosuke.net

当メールマガジンに掲載された記事は自由に転載・再配布できます。

但し、記事の一部を取り出したり改変しての転載を禁じます。

なお、メーリング・リストや掲示板への再配布はご自由にどうぞ。

 
 

〒798−0005
愛媛県宇和島市栄町港3−7−10−1105
電話 (0895)22−0124
FAX     同上
メール m_takeda@motosuke.net
    motosuke.net  
(C)2009,Motosuke Takeda .Allright reserved.
無断転載・転用を禁ず