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第1章歴史教育の重要性 第1話 現行教科書の問題点 1)人間教育をなくした歴史教科書は、もはや教科書ではない。 現在小中学校で使われている歴史教科書は、悲惨きわまりない状況にあります。このようなひどい内容で、子供の教育は出来るのであろうかと心配でなりません。教育とは、この国の未来を担う子供たちが固有の(外国には外国の)継承された知恵に触れ、人間として健やかで豊かに育ち幸せになってほしい、との願いを込めて教え育むものだと思います。 現行の教科書は、日本の歴史を暗黒にしか表現していません。たとえば文化が華やかに隆盛し、世界史の奇跡と呼ばれている平和な江戸時代をも、抑圧された暗黒史観で描くのです。近代においては、外国に対し永遠に謝罪しなければならない原因を作った惨憺たる時代だと、一方的にそればかり教えられるのです。事実でない残虐な反日プロパガンダの挿し絵が、いったい子供にどういう影響を与えるのか計り知れません。このような教育は、子供たちに必要の無い原罪(生まれる前からの罪)を背負わせ、自信喪失させ卑屈にしか育てることが出来ない。これは教育の在るべき姿ではなく、ある何かの犠牲と言っていいと思います。 本来人は輝かしい面と愚かな面を持つきわめて人間的な生き物です。歴史教育とは過去の史実に基づいた誇るべき光の部分と陰惨たる影の部分を同時に学び、今を知り未来に備える為のものだと思います。闇の部分は操作してまで大きく取り上げ、光の部分はほとんど書かない。蒙古襲来は「侵攻」、秀吉の朝鮮出兵は「侵略」と書き分ける。初代総理大臣である伊藤博文の肖像も考えも載せないで、暗殺者の安重根(アンジュングン)の顔写真や祖国での英雄扱いを巻頭カラーグラビアの1ページを割いて印象づける教科書もあります。その行き着くところはどこか? 平成11年度「センター試験日本史B」の問題に出された以下の問題を解いてみてください。
「天皇制」(マルキストの造語 後述)の廃止だけは残念ながら実を結ばなかったと言う認識がないと、この大学には合格できないのです。普通の感覚から見てどう思いますか? 答えを知っていてもこの出題のされ方だと、答えられないのではないでしょうか。私には異常としか思えない。なお指摘されたせいか、2000年度入試では出されていませんが。 日本は悪いとしか教えない現行の教科書では、インドネシアの独立記念日に日本の軍歌がパレードで演奏されている理由や、多くの台湾人が「日本精神(ジップンチェンシン)」を誇りにして親日である事や、パラオ共和国の国旗がなぜ日の丸の旗に似ているのかが答えられないのです。偏った寸断された歴史教科書では、祖父母の真実も健全な誇りも体験できません。 思想が人を幸せにするのなら、いろいろ在っていいと思います。「目的実現のためなら手段を選ばない」になってしまったら、オウムと同じです。私たちの健全な常識の価値観に照らした、バランスの良い理想的な世界標準の教科書が今必要なのです。事実をねじ曲げないで伝えるだけで、子供たちは誇りを持つことが出来るのです。自分が誇りを知り体験することで、他の国の人の誇りを尊重することが出来るのです。このことは、いじめの問題も同じでしょう。我々の委員会は、より良い教科書が多く使用されるよう運動していきます。今の子供達のために、出来うる事の最善を尽くしていきたいと考えています。
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