1今日の新聞報道に四国西南山地大規模林道の記事があります。
林野庁の第三者委員会「大規模林道事業の整備のあり方検討委員会」
が開催されて、石橋市長が自然保護の観点から計画の見直しを提案
された、とあります。津島町の曽根町長さんや南予森林組合は、推進に
賛成と、愛媛新聞が報じています。
2鬼ヶ城・黒尊山系をこれ以上破壊しないで欲しいと考える方は、市長さんを
バックアップして下さい。
3昭和四十二年、宇和島に帰った私は、神聖な鬼ヶ城の額が、切られの與三
よろしく、林道で傷つけられているのを見て、憤りを覚えました。それ以來、まこと
に微力ながら、折に触れて鬼ヶ城・黒尊山系の保護を訴えてきましたが、事態
は悪化するばかりでした。詳細は、拙著「蕗散人せんげん」を。市立図書館
にあります。
4林道によって、乾燥化が進み高山の植生に変化が起こり、ブナ、ツガ、モミは
枯死し、林道から侵入する心ない人々によって、シャクナゲ、ササユリ、カンラン
などが根こそぎ盗伐されていきました。
5熊、リス、鷹類も姿を消していき、わずかに鹿が生息する、おお鷹は時々見ます
が、だけの山となりました。
6私が小・中学生の頃、鬼ヶ城・宇和海山系は山裾から頂上まで、亜熱帯植生
から寒帯植生までが、数時間で観察できる貴重なフィールドでした。南予の宝
でした。あれが残っていたらば、すばらしい観光資源です。今度の計画が影響を
与える可能性のある「熊のコル」(八面と三本杭の間の鞍部)は、知る人ぞ知る、
ブナの巨木のメッカです。日本中から登山家が来ます。南方系のブナで、成長が
はやいせいか、TVで見る白神山地のものより大きいような気がしますが、皆さん
どうお感じですか。
7山系の自然を復活させたい。それが、私の一生の見果てぬ夢でしたが、そのために は、
何といってもまず大規模林道を造らせないことです。
皆さんご同感なら、お声を上げて下さい。反対しなければ、林道は出来てしまうで
しょう。 近藤俊文
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