宇和島市「花と緑と潤いのあるまちづくり」プロジェクトチームが答申したという報道を受けて、
まちづくり委員会のあり方を再度お話ししてみたいと思います。
10/25付けの愛媛新聞によると、
宇和島市「花と緑と潤いのあるまちづくり」プロジェクトチーム
(まちづくりプロジェクトチーム)は、
毎月第三日曜日に全市民で清掃活動や花いっぱい運動を展開することなどを
盛り込んだ検討結果を市長に答申したとのことです。
このこと自体をとやかく言うつもりはありません。
自身に対して改めて問題提起をしてみたいと思います。
1.まず、私達のまちづくり委員会とプロジェクトチームの位置づけ
(私が理解する)の違いから考えてみます。
このプロジェクトチームは、これまでに四回の会合を開いて答申をしたと言います。
回数は少ないながらも、当然に、充分なご審議をなされた結果出された答申であることでしょう。
しかしながら、プロジェクト(事業プラン)の答申を使命とし、
答申を出すまでの期間が比較的短いものであることを求められていたとしたらどうでしょう。
会議で出された少数意見まで含めて答申に表わすのは難しいはずです。
すなわち、「花と緑と潤いのあるまちづくり」という目標を達成するための意見交換がなされて、
メンバーからは多彩なプランが出てきたとしても、会議の課程で最大公約数的に意見集約がされて、
多くの意見が答申の中身からはずされているのではないかということです。
では、そんな多彩な意見の内、
答申に表れていないプランは目標達成のために役に立たないから消えたのでしょうか、
そうではありません。
それは意見集約という会議手法の中で消えてしまったと思うのです。
短期に効果あるプランを答申することを義務づけられたプロジェクトチームの場合は
それはそれで良いのかもしれません。
しかし、
「今までの会議手法で集約された」結論というものが全て正しい結論ではなかったわけで、
そんな意味から、今までと違う(それを解決する)新たな会議(結論を導く)手法として
ワークショップ形式でまちづくり委員会を行おうと提案をしたのが私です。
2.次に、メンバーが違う(公募である)と言うことから考えてみます。
私達のまちづくり委員会の委員は公募で集まっています。
なにかの団体の長であったり、
今まで行政経験があったりしないメンバーが多いようです。
ですから、その分、柔軟な発想が出来ているのではないかと思います。
時にメンバーの一部は独善的であったりしますが、
現場をみたり一緒に作業を進めながら委員会をやってみましょうという提案をしたところ、
盛んに現場を踏み、会議の場での討論にとどまらない委員会になっています。
声が大きかったり、弁が立つからその人のプランが採用されてはいけません、
メンバーの意見はどんな意見でも捨てないで進めて行くことが必要です。
こういう多彩の意見の中に問題解決の妙案が隠れているかもしれないからです。
既存の枠にとらわれないで、プランの一つとして認めることから
市民参加が活かされるものと思っています。
メンバーの個性とそれを活かすワークショップ形式の委員会運営で、
多様な(奔放な)プランが生き残ることが出来ます。
そうすることによって、きっと問題解決の可能性は自ずと高まっていくことでしょう。
答申を出すことにこだわらず、多彩な意見に耳を傾けること、
そういう委員会がきっと何かを産むはずです。
3.では、実際にそれらの個性あるメンバーの多彩な意見をまとめるには
どうすればよいかということですが、
それらの意見は、
その目標を達成する為にいつ(When?)
どこで(Where?)
誰が(Who?)
なにを(What?)
どのように(How?)
あるいはいくら(How much?)で、
それはなぜ(Why?)行うのか」というふうに整理していくことが出来ます。
(全てのプランが5W1Hを備えたものではないですが・・・)
次のステップとして、
一緒に作業を進めたり一緒に現場を見ながら自由に出されたプランを比較して
整理してみましょう。
それらの大小様々なプランは、たとえば、
「今すぐに出来ること」も「明日から出来ること」もあります。
「私が出来ること」もあれば
「担当課長の裁量で出来ること」
「市長の決裁で出来ること」。
「法的な規制を調べてみなければならないこと」
「予算組が必要なもの」
「ただで出来ること」等、いろんな切り口で分類をすることができるはずです。
雑ぱくな言い方で恐縮ですが、
「自分が明日から、お金もかけないで、ちょっと注意すればできる」
そんなこともあるのです。
また、「担当部署に尋ねれば、ここで悩んでいることでも、簡単に答えが出てしまう」
ものもあるでしょう。
ある問題を解決すめために何をすべきか、
多彩な解決手段を多彩な意見の中に見つけることが出きるはずです。
5W1Hで整理していく手法については次項で(いつになることやら)述べてみたいと思いますが、
プロジェクトチームの答申を取り上げた記事を見て、とりあえずのアッピールとしたいと思いました。
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